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足首捻挫(足関節捻挫)|いざという時の足首捻挫の対処と予防

スポーツで最も頻繁に発生するケガの一つに捻挫があります。なかでも足首捻挫(足関節捻挫)は捻挫の中でも最も多く発生します。「足をひねった」「足をくじいた」と表現されることの多い痛みですが、その多くは足首捻挫のことを指します。足首捻挫は再発することや慢性化することも多いため、その対処法や予防について知っておきましょう。今回は足首捻挫の原因や予防について解説します。

足首の仕組み

足首は脛骨、腓骨、距骨の3つの骨より成り立ち、外側(腓骨側)は前距腓靱帯、後距腓靱帯、踵腓靱帯で囲まれています。内側(脛骨側)は三角靱帯という強い靱帯で守られています。

足首の複雑な動きは、8つの運動機能を実現し、歩く、走る、跳ねるといった自由な動きが生み出されます。このそれぞれの動きの限界を超えたとき、捻挫を起こすことがあります。

足首捻挫(足関節捻挫、足関節靱帯損傷)とは

足首捻挫(足関節捻挫)は足関節靱帯損傷ともいいます。関節が生理的に動く範囲を超えて運動が強制されることによって起こる靱帯の損傷です。靱帯の損傷とは靱帯が伸びきったり、断裂した状態で、骨と骨をつなぐ本来の役割が果たせなくなってしまいます。

 

足首捻挫には足の裏を内側に強くひねることが原因となる内反捻挫と、足の裏を外側に強くひねる外反捻挫があります。捻挫の約90%は内反捻挫といわれています。

足関節捻挫の原因は?

内反捻挫は、踏み込んだ時などに、足の裏を内側へ強くひねってしまうことにより、外側の靱帯が外側へ押し出されるような負担を受けて伸長し、損傷を起こします。

実際の症状と対処法

足関節捻挫の症状は?

足首捻挫(足関節捻挫)になると、内反捻挫の場合には、くるぶしの周辺が腫れたり、痛みを感じます。それほど痛みを感じない場合でも、強く押すと痛みを感じます(圧痛)。また皮下出血が出現することがあります。

捻挫は何日ぐらいで治りますか?

足首捻挫(足関節捻挫)になった場合にどのくらいで治るか、競技に復帰できるかは症状の程度によるため、ひとくくりでは語れません。捻挫の程度によって軽症・中症・重症と、3つの段階に大きく分けられます。

軽 症 中 症 重 症
捻挫した後、自分で立って歩くことができる。 足をひきずってしか歩けない。 自分では歩けない。
復帰目安3日間 復帰目安3週間 復帰目安6週間

あくまでも目安です。程度を問わず、痛みを感じたり故障が発生したら、すぐ医師の診断を受けることをおすすめします。

捻挫した時の応急処置は?

また応急処置が必要な場合にはRICE(安静・冷却・圧迫・挙上)処置を行い、安静を保ちます。患部をアイシングし、腫れや痛みを抑えてダメージを最小限にとどめ、回復を早める手助けをします。無理をして動かすと症状が悪化して、回復の遅れにつながります。 歩行に際して足関節に強い痛みを感じる時は速やかに医師の診断を受けましょう。

予防とリコンディショニング

捻挫の復帰の目安は?

重症の場合など、医師の診断を受けた場合にはリコンディショニングも理学療法士の指示下で行いましょう。以下に、軽症や中症の場合のリコンディショニングについて整理します。

Point
痛みがまだ少しある場合(捻挫からの目安:3日ほど)

サポーターなどで固定して、患部を安静にし、患部以外の運動(タオルギャザーなど足の指を動かす運動)や、膝の屈伸運動を行う。

Point
痛みが治ってきた場合(捻挫からの目安:3日~)

軽く足首の曲げ伸ばし運動を行ってみましょう。(捻挫からの目安:3日ほど)特にアキレス腱の柔軟性は、足関節捻挫と密接な関係がありますので、ストレッチングを無理のない範囲で行いましょう。

Point
痛みと腫れがなくなったら(捻挫からの目安:1~2週間)

15秒の片足立ちが可能になったら筋力の回復トレーニングに移ります。ストレッチや軽いジョギングを行います。

Point
腫れが完全になくなったら(捻挫からの目安:約3週間)

日常生活の動作に支障がなくなってから、徐々に縄跳びなどのジャンプ動作やダッシュを行います。

捻挫を再発させないための予防としては、以下が挙げられます。

捻挫の予防のポイントは?

  • 練習、試合前に充分なウォーミングアップを行う
  • ウォーミングアップには筋肉の柔軟性を高めるストレッチを組み込む
  • ウェイトトレーニングで、受傷しやすい関節周りの筋肉を鍛える
  • テーピングやサポーターなどで足首を固定する

 

足首捻挫の予防トレーニングはこちら

足首周囲・下腿のトレーニングはこちら

まとめ

  • 足首捻挫(足関節捻挫)は関節が生理的に動く範囲を超えて運動が強制されることによって起こる靱帯の損傷です。
  • 足首捻挫になると、内反捻挫の場合には、くるぶしの周辺が腫れたり、痛みを感じます。また皮下出血が出現することがあります。
  • 応急処置が必要な場合にはRICE(安静・冷却・圧迫・挙上)処置を行い安静を保ちます。
  • 運動の前後には、足首やアキレス腱をしっかりストレッチしましょう。

参考文献

  • 『SPORTS MEDICINE LIBRARY』ZAMST
  • 『対策HANDBOOK 足首ネンザ・アキレス腱炎など足の痛み』ZAMST
  • 『足首ネンザを軽く見ちゃダメ!』ZAMST
  • 『INSOLE GUIDEBOOK』ZAMST
  • Melanson SW, Shuman VL. Acute Ankle Sprain. [Updated 2023 May 23].
  • 医療情報科学研究所『病気がみえるvol.11 運動器・整形外科』メディックメディア

記事監修・ドクター紹介

毛利 晃大先生
毛利 晃大先生
順天堂大学医学部卒業、日本救急医学会専門医、日本整形外科学会会員 日本医師会認定スポーツ医、日本バスケットボール協会スポーツ医学委員会所属ドクター

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※サポーターの使用によりこれらの症状に効果があるわけではありません。