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膝内側側副靱帯(MCL)損傷とは|頻度が高い靱帯損傷

膝内側側副靱帯(MCL)は、膝靱帯損傷のうちで最も頻度が高く、膝を外反させる力により損傷します。膝の捻挫として軽く扱われることも多い障害ですが、放置しておくと半月板損傷などの合併症を誘発するおそれがあります。

膝靱帯損傷とは

膝の構造

膝関節は大腿骨(だいたいこつ)、脛骨(けいこつ)、腓骨(ひこつ)、膝蓋骨(しつがいこつ)で構成される大きな関節です。歩く、走る、ジャンプするという動きを支える膝は、負担がかかりやすく、最も怪我をしやすい部分でもあります。膝関節は構造的に不安定な上に、負荷が大きいため、外側側副靱帯、内側側副靱帯、前十字靱帯、後十字靱帯といった4つの靱帯と半月板などが動きを支え、安定化に寄与しています。

4種類の靱帯損傷

膝靱帯損傷には、外側側副靱帯(LCL)損傷、内側側副靱帯(MCL)損傷、前十字靱帯(ACL)損傷、後十字靱帯(PCL)損傷があります。単独の損傷だけではなく、半月板損傷や複合靱帯損傷などの合併が起きることがあります。このうち最も頻度が高いのが、内側側副靱帯(MCL)損傷です。

内側側副靱帯(MCL)損傷の症状

内側側副靱帯(MCL)損傷はどんなスポーツで起きやすい?

ラグビーやアメリカンフットボール、サッカー、バスケットボールなどのコンタクトスポーツでは、主に膝外側からのタックル等による接触が原因となります。スキーでは転倒やジャンプ着地などによる損傷が多くなります。なお、スキーによる膝の怪我の60%が内側側副靱帯(MCL)損傷に関連するとも言われています。

 

スポーツ以外でも交通事故や転倒により損傷することがあります。

内側側副靱帯(MCL)損傷の症状とは?

内側関節部に痛みがあります。関節血腫(出血による膝関節の膨張)や可動域制限、熱感が確認できることがあります。一般的には外反ストレステスト等により、以下の3度に分類されることで治療方針が定まります。

 

Ⅰ度:靱帯部の痛みはあるが、外反ストレスを加えた際に動揺性(ゆるみ)は見られない。

 

Ⅱ度:軽く膝を曲げた(約30度)状態で、外反ストレスを加えた際に動揺性(ゆるみ)があるが、膝を伸ばした状態で、外反ストレスを加えた際に動揺性(ゆるみ)は見られない。

 

Ⅲ度:軽く膝を曲げた(約30度)状態で、外反ストレスを加えた際に動揺性(ゆるみ)があり、膝を伸ばした状態で、外反ストレスを加えた際にも動揺性(ゆるみ)がある。
※)この場合、前十字靱帯損傷と合併している可能性があります。

内側側副靱帯(MCL)損傷の治療と予防、リコンディショニング

内側側副靱帯(MCL)損傷はどう治すの?

Ⅰ度の場合:まずRICE処置を行います。RICE処置は安静(Rest) 、冷却(Icing) 、圧迫(Compression)、挙上(Elevation) の頭文字をとったもので、応急処置のテクニックのことです。

Ⅱ度の場合:ギプスなどの装具による保存療法を行います。また消炎鎮痛薬の使用、超音波、低周波などの物理療法による痛み対策を行います。

 

Ⅲ度の場合:前十字靱帯(ACL)や半月板損傷を合併している場合は、靱帯再建術を行います。単独の内側側副靱帯(MCL)損傷の場合には装具療法などの保存療法が採用されます。

内側側副靱帯(MCL)損傷を予防するために

膝の内側にある側副靱帯は、太ももの骨とすねの骨をつなぐ靱帯です。膝が内側に向く形(ニーイン)の選手は、この部分を傷めやすいため、外側からの強い力に対して膝を守ることが重要です。以下の方法で、競技の特性に合わせて膝を守りましょう。

 

  • コンディショニングで膝を強化する
  • 膝を安定させ、左右のブレを抑制するサポーターを使用して保護する
  • 雨の日などはテーピングで補強する

リコンディショニング

ギプスなどの装具による保存療法を行った場合には、医師や理学療法士の指示に従い、リハビリテーションとしてSLRやPNF、アイソキネティックスといった運動療法などで周囲の筋肉を強化していきます。

 

練習再開もドクターストップの解除を前提としましょう。練習再開時には再開テストを推奨します。これにはサポーターやテーピングを使い再発予防の対策をした上で、(1)片足閉眼立ち、(2)その場ジャンプ、(3)片足ホップなどを行い、これらができるかを確認します。その後、グラウンドや体育館で(4)ダッシュ、(5)サイドステップ、(6)方向転換などのテストを行い、競技や選手のレベル、ポジションに応じた動きを監督やコーチとチェックし、最終的に練習や試合への復帰を判断します。

参考文献

  • 『対策HANDBOOK 膝の痛み』ZAMST
  • 『Sports Medicine Library』ZAMST
  • 医療情報科学研究所 『病気がみえるvol.11 運動器・整形外科』メディックメディア
  • Naqvi U, Sherman Al. Medial Collateral Ligament Knee Injury. [Updated 2023 Jul 17]

記事監修・整形外科医

毛利 晃大先生
毛利 晃大先生
順天堂大学医学部卒業、日本救急医学会専門医、日本整形外科学会会員 日本医師会認定スポーツ医、日本バスケットボール協会スポーツ医学委員会所属ドクター

膝の痛みについてより深く学びたい方へ

各痛みに関するドクターによる症状解説、トレーナーによる対処法解説がアーカイブ化されています。
※サポーターの使用によりこれらの症状に効果があるわけではありません。