登山後の疲れを解消!おすすめストレッチ5選【初心者でも簡単】

登山後の疲労回復には、適切なストレッチが欠かせません。特に太ももやおしり、足裏など、登山で酷使した部位を重点的にほぐすことで、翌日の疲れや筋肉痛を軽減できます。この記事では初心者でも簡単に行えるストレッチを厳選して紹介します。登山をより快適に楽しむために、ぜひ取り入れてみてください。
登山におすすめのストレッチ1:太もも前側のストレッチ
ランニング後の疲労回復でも紹介した定番のストレッチです。太ももの前側に位置し、股関節の伸展やヒザの屈曲を担う大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の緊張を取り、腰にかかる負担を軽減します。

1. 両手を体の後ろで支え、片足を曲げて座る
両足を伸ばして座り、両手を体の後ろにつき、片足を図のように折り曲げます。

2. 上体を後ろにゆっくり倒してストレッチ
上体を後ろへゆっくりと倒し、太ももの前側がストレッチされるのを感じたら20秒ほどキープします。柔軟な人は背中を床につけて行いましょう。体の硬い人は手やヒジで体を支えることで伸ばす強さを調節します。
登山におすすめのストレッチ2:おしりのストレッチ
いわゆる体育座りの状態から、片方のヒザを曲げて反対側の太ももに乗せて組み、ヒザを抱え込んで仰向けに倒れるメニューです。ヒザを曲げた側の大殿筋を伸ばすことで、股関節の動きを良くします。
1. 体育座りで片ヒザを抱えてスタンバイ
片方のヒザを曲げて、逆の足の太ももの上に乗せます。両手でヒザを抱え込みます。曲げた足の足首の上のあたりが、立てた足のヒザに来るような位置関係です。
2. 仰向けになりヒザを胸に引き付ける
ゆっくりと後方へ倒れて仰向けになります。抱えているヒザを胸に引き付けるようにおしりを伸ばします。
3. 抱え込むヒザを替えて両サイド行う
片方20秒ストレッチしたら、抱え込むヒザを替えて左右両方のおしりを伸ばしましょう。

登山におすすめのストレッチ3:ポールを使ったおしりのストレッチ
大殿筋や中殿筋などおしり周辺の筋肉は、骨盤を安定させるには欠かせない筋肉です。おしりの筋肉が疲れてくると姿勢も悪くなり、腰に負担がかかり腰痛の原因にもなります。ストレッチによって柔軟性を高めることで、骨盤が安定し、姿勢も良くなり、首や肩の負担軽減も期待できるのでぜひ取り入れましょう。使用するポールは発泡樹脂製や、空気で膨らませて硬さを調整できるものなどがあります。ヨガマットなどで代用しても良いでしょう。
1. 足を組んでポールの上におしりを乗せる
ポールの上におしりを乗せ、片方の足を逆の足のヒザの上あたりに置きます。
2. 体を細かく前後させる
足に乗せた方のお尻がポールに当たるように、体を動かして刺激しましょう。組む足を替えて左右両方のおしりに刺激を与えます。

登山におすすめのストレッチ4:太もも付け根のストレッチ
腸骨筋と大腰筋の2つの筋肉からなる腸腰筋は姿勢の維持や歩行を担います。足の付根から骨盤、背骨にかけて伸びているので、腸腰筋の緊張は腰痛に直結します。登山後は十分にメンテナンスしましょう。
1. 足を前後に開いて片ヒザをつく
足を前後に開いて片ヒザを立てます。後ろの足のヒザは床につけ、背筋を伸ばしましょう。
2. ゆっくりと前方に体重をかける
両手を立てたヒザの上に置き、ゆっくりと前方に体重をかけていきます。
3. 腕を頭上に伸ばす
動きのバリエーションとして、後方に引いた足の側の腕を、頭上に伸ばして体重を加えると、より伸ばすことができます。

登山におすすめのストレッチ5:足裏マッサージ
凝った足裏にゴルフボールを転がすことで、心地良い刺激を与える定番のメニューです。
足裏でゴルフボールを転がして刺激
ゴルフボールを床に置き、立ってその上に足を乗せ、ボールを転がして足裏全体を刺激します。足裏で円を描くようにしながら、指先、土踏まず、足の外側、カカト周辺などまんべんなく転がしましょう。仕事の合間や休憩時間などは、イスに座ったままでも行えます。

登山におすすめのパフォーマンスアップ・ケアアイテム
さて、この記事では登山後の疲労回復におすすめのストレッチを紹介しましたが、登山中も足裏を支えるインソールやソックスをはじめ、疲れやすいふくらはぎの筋肉を支えるカーフスリーブや、腕の筋肉を支えるアームスリーブを着用することで登山をさらに快適に楽しむことが可能です。また登りは問題がなくても、下山中にヒザや腰、足首の疲労や痛みが気になってくることもあります。そのような時に備えてヒザや腰、足首をケアするためにサポーターを用意しておくと、安心して登山を楽しむことができます。
登山におすすめのインソール
足裏のアーチを支えることで、体全体のバランスが整います。これにより、疲労やケガの予防にもつながります。足裏やふくらはぎ、すねの負担を減らしたいなら「Footcraft STANDARD」、衝撃吸収を重視したいなら「Footcraft STANDARD CUSHION+」がおすすめです。
記事監修・トレーナー

- 遠山 健太さん
- ワシントン州立大学教育学部小等学科卒業。順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科修了。株式会社ウィンゲート代表取締役。全日本モーグルチームのトレーナーとして、トップアスリートのトレーニング指導に携わってきた一方で、子どもの運動教室「ウィンゲートキッズ」のプログラムを開発するなど、子どもの体力向上についての研究も行っている。家族体力測定イベント「マイスポ」で第11回健康寿命をのばそう!アワード(生活習慣病予防分野)の企業部門において、スポーツ庁長官優秀賞を受賞。著書に、『るるぶKids こどもの運動能力がぐんぐん伸びる公園 東京版』(JTBパブリッシング)、『コツがつかめる! 体育ずかん』(ほるぷ出版)などがある。