2026.11.06
半月板とは|膝のどこにある?内側・外側の違いと役割
膝の関節の中、太ももの骨とすねの骨の間には、内側と外側に1つずつ、三日月形の組織があります。これが半月板(はんげつばん)です。歩く、走る、しゃがむといった動きのたびに、膝にかかる体重を受けとめています。
この記事では、半月板が膝のどこにあり、内側と外側で何が違うのか、どのように体重を受けとめ、膝を支えているのかをご紹介し、最後に半月板に関わる主な症状に触れます。
半月板とは|膝の骨と骨の間にある三日月形の組織
半月板は、膝の関節の中で、太ももの骨である大腿骨(だいたいこつ)と、すねの骨である脛骨(けいこつ)の間にある、三日月形の組織です。内側と外側に1つずつあります。英語ではmeniscusと呼ばれ、ギリシャ語で「三日月」を意味する言葉から来ています。
断面はくさびのような形で、関節の外周に近い側が厚く、関節の中心に近い縁に向かって薄くなります。上の面は丸い大腿骨の端を受けとめるようにくぼみ、下の面は平らな脛骨の上にのっています。丸い骨と平らな骨の間で、すき間を埋めてかみ合わせをよくする形です。
半月板と関節軟骨は何が違う?
半月板も軟骨の一種ですが、骨の端の表面を覆う「関節軟骨」とは別の組織です。半月板は、引っぱりに強い線維を多く含んでいます。
内側半月板と外側半月板の違い
内側半月板はアルファベットのCのような三日月形、外側半月板は円に近い形をしています。脛骨の上面を覆う範囲は、外側半月板のほうが広くなっています。
どちらの半月板も、前の端と後ろの端が脛骨にしっかり付いています。この前後の付け根があることで、体重がかかっても、半月板が関節の外へ出にくくなっています。
違いが大きいのは、外周の付き方です。内側半月板は、膝の内側の靭帯である内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)の深い部分や、関節を包む袋である関節包(かんせつほう)にしっかり付いていて、あまり動きません。外側半月板は、膝の外側の靭帯である外側側副靭帯(がいそくそくふくじんたい)には付いておらず、関節包への付き方もゆるやかで、内側半月板より動きやすくなっています。膝を曲げ伸ばしすると半月板も前後に動き、その動きは外側の半月板のほうがずっと大きいことが、研究で紹介されています。
半月板の役割|体重を分散し、膝を安定させる
半月板は、膝が正常にはたらくために欠かせない組織と考えられています。主な役割は、体重を分散すること、衝撃をやわらげること、膝を安定させることの3つです。
体重を広い面で受けとめる
こうして半月板は、膝にかかる体重の大半を受け持っています。受け持つ割合は、内側の半月板よりも外側の半月板のほうが大きいと紹介されています。
衝撃をやわらげ、膝を安定させる
歩くたびに、膝には体重による衝撃がくり返し加わります。半月板は、この衝撃をやわらげるはたらきもしています。
また、半月板は上の面のくぼみで丸い大腿骨を受けとめることで、体重がかかったときに、膝がどの方向にも動きすぎないよう支えています。膝を支える主役は、前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)や内側側副靭帯などの靭帯で、半月板はそのはたらきを補う役割を担っています。このほか、関節の動きをなめらかにすることにも関わると考えられています。
半月板に関わる主な症状
半月板に関わる代表的なものを2つご紹介します。
半月板損傷
体重がかかった状態で膝をひねったときや、しゃがむ、急に止まる、向きを変える、跳ぶといった動きのときに起こりやすい損傷です。年齢とともに半月板が変性すると、小さな力でも傷つきやすくなります。膝の関節のすき間のあたりの痛み、ひっかかり、膝が完全に伸ばせない、膝がくずれる感じなどが出ることがあります。内側半月板の損傷のほうが多く、内側の半月板が動きにくいためと考えられています。くわしくは「半月板損傷とは」をご覧ください。
円板状半月板
半月板が三日月形ではなく、円板に近い形をしているものを円板状半月板(えんばんじょうはんげつばん)と呼びます。外側半月板に多く、若い年齢で半月板を傷める一因になることがあります。
膝の痛みには、半月板以外が原因のものもあります。痛みが続く場合、整形外科で診てもらってください。
まとめ|半月板は、体重を受けとめ、膝を支える三日月形の組織
半月板は、丸い大腿骨と平らな脛骨の間に入り、すき間を埋めて、膝にかかる体重を広い面で受けとめています。歩くたびに加わる衝撃をやわらげ、靭帯とともに膝を安定させるはたらきもあります。内側の半月板は靭帯にしっかり付いて動きにくく、外側の半月板はゆるやかに付いて動きやすいという違いがあり、それぞれのつくりで、毎日の歩く・走る・しゃがむといった動きを支えています。
本記事の情報の取り扱いについて
本記事は、医学文献に基づいて一般的な情報をまとめたものであり、個々の症状に対する診断や治療を示すものではありません。膝の痛みや違和感が続く場合は、自己判断をせず、整形外科など医療機関にご相談ください。
参考文献
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- Raj MA, Bubnis MA. Knee meniscal tears. [Updated 2023 Jul 17]. In: StatPearls [Internet]. Treasure Island (FL): StatPearls Publishing; 2023 Jan-.
記事監修・整形外科医

- 毛利 晃大先生
- 順天堂大学医学部卒業、日本整形外科学会会員 日本医師会認定スポーツ医、日本バスケットボール協会スポーツ医学委員会所属ドクター