ジュニアサッカー(少年サッカー)で起きやすい怪我ランキング
ジュニアサッカーの怪我は高学年になるほど増えていくと言われています。また最近ではオスグッドやシーバー病が発生する割合が以前より増えているという声もあります。今回はザムストが実施した小学生を対象にしたアンケート調査からサッカーと怪我の実態を見てみましょう。
ジュニアサッカーで多い怪我
1位 足首の捻挫(52.4%)
サッカーは「接触型」「非接触型」、双方が起こりうる
サッカーを楽しむ子供(小学生)にプレー中の怪我で多かった怪我を尋ねたところ1位は足首の捻挫でした。尚、同じようにバレーボールとバスケットボールを楽しむ子供へのアンケートでも捻挫は1位でした。ただし、発生率は、サッカーが52.4%に対し、バレーは41.2%、バスケは56.6%でした。捻挫は競技によっても発生するシーンが異なります。人と接触することで捻挫になりやすい「接触型」にはバレーやバスケがあります。人が近くに居なくても、野球のようにスライディングして足が引っかかる「非接触型」の捻挫が多い競技もあります。サッカーは「接触型」と「非接触型」の両方とも多いと言われています。
足首捻挫(足関節捻挫)|いざという時の足首捻挫の対処と予防
https://www.zamst-online.jp/hpgen/HPB/entries/156.html
2位 打撲(40.0%)
筋力が未発達ゆえに起こる接触も
人と接触することの多いサッカーは打撲も多いようです。サッカーが40.0%に対し、バレーは41.2%、バスケは34.0%でした。子供は筋力も未発達ですから、人とぶつかりそうな場面でも急に止まったり、切り返したりという動きが十分にできません。1位、2位はプレー中に起きる突発的な怪我が続きました。
3位 かかとの痛み(33.1%)
シーバー病の可能性あり
3位にはかかとの痛みが入りました。これもサッカーが33.1%に対し、バレーは17.6%、バスケは28.3%でした。運動後にかかとの側面や端部に痛みが発生する場合、シーバー病の可能性があります。かかとの痛みのため、つま先立ちで歩く子供もいますが、悪化している可能性がありますので、そのようなしぐさを見たら激しい運動を控えるようにアドバイスをしましょう。
シーバー病とは|症状と予防 ジュニアサッカーに多い、かかとの痛み
https://www.zamst-online.jp/hpgen/HPB/entries/170.html
4位 オスグッド・シュラッター病(24.1%)
4位にはオスグッド・シュラッター病が入りました。ジャンプ動作での膝屈伸時や、ダッシュやキック動作によって脛骨と膝蓋靱帯の結合部がはがれたり、炎症を起こすことで起こります。症状としては、膝のお皿の下、脛骨の骨上部あたりで特に運動時に痛みを感じます。また熱を帯びたり、腫れたりするなどの症状もあります。3位、4位は成長期に特有の怪我が入りました。
オスグッド・シュラッター病|成長期に多発する膝の痛み
https://www.zamst-online.jp/hpgen/HPB/entries/154.html
5位 足裏の痛み(22.1%)
5位は足裏の痛みが入りました。足底部のオーバーユースを原因として発症しやすい足底腱膜炎の可能性もあります。足底腱膜炎になると特に起床時の第一歩でズキズキとした痛みを感じることが多く、歩くうちに痛みが一時的に治まる場合もあります。
足底腱膜炎|ランニング動作の繰り返しで起こりやすい足裏の痛み
https://www.zamst-online.jp/hpgen/HPB/entries/147.html
6位 骨折(21.4%)
人との接触が多いことから、骨折の機会も多いようです。バレーやバスケをやや上回る数値となりました。この骨折の中には10歳から高校生くらいまでに多いジョーンズ骨折をはじめとする中足骨の疲労骨折が含まれると考えられます。ジョーンズ骨折は足部アーチへの繰り返しの負荷、特にランニングやジャンプ動作による過度なストレスが原因で生じるスポーツ障害です。
ジョーンズ骨折とは|症状と予防 10歳くらいから高校生までは特に注意
https://www.zamst-online.jp/hpgen/HPB/entries/169.html
サッカー用のインソールで足への負担を減らしましょう
上に挙げた怪我のうち、打撲以外の怪我の多くは足への負担の多さや、疲労が積み重なることにより起きやすくなることがあります。多くのアスリートは足の疲労対策や怪我の予防に配慮されたスポーツインソールを使用していますが、これはジュニアサッカーでも使えるのか、整理してみましょう。
インソールをするとどんなメリットがあるの?
スポーツインソールをはじめとした機能性インソールが足の疲労対策によいと言われるのは、柔らかい素材などによるクッション機能が足にかかる衝撃を和らげることがあげられます。さらに、アーチサポート機能付きのインソールの場合には、足アーチ本来の働き(体重の分散や衝撃の吸収、体重移動を円滑にする働き)をサポートし、足の剛性(強さ)を高めることが期待できます。骨や軟骨、筋力の未発達な子供には、足のストレスを軽減させるインソールのメリットをより享受しやすいかもしれません。
大人用のインソールでも子供は使えるの?
インソールは自分のシューズに合わせて、トリミングして使用します。ザムストのインソールの場合、Sサイズは21cmから用意されていますので、怪我のリスクが高まる9歳~10歳くらいから使用することができるでしょう。
サッカー用のインソールって、何が違うの?
ザムストのスポーツインソールにはサッカー専用に開発された「フットクラフトフットボールスタイル」があります。
ポイント① サッカースパイク専用設計:
幅やかさばりを抑えた設計でスパイクの機能を維持し、感覚を損ないません。
ポイント② 素早い切り返しに導く「グリップ力」:
優れたグリップ性能のトップコートが地面を力強く捉え、よりスムーズな動きへと導きます。
ポイント③ 着地時の衝撃対策「クッション性能」:
踵と前足部に厚みを持たせることにより衝撃を緩和します。
ポイント④ 足裏の負担を軽減「3Dアーチサポート」:
縦・横アーチを支える立体構造が、サッカー特有の足裏の負担を軽減します。また、足裏のアーチの高さに応じて3つのアーチタイプ(LOW・MIDDLE・HIGH)を選ぶことができます。
機能性ソックスという選択肢とどう違うの?
最近では、機能性を重視したサッカーソックスが人気です。高機能なタイプでは優れたグリップ性能のあるモデル、かかとのグラつきを抑えるモデル、アーチから足首部分を強化したモデルなど、様々な種類が展開されています。こうした機能性ソックスは、サッカー用のインソールと比較すると安価です。
一方サッカー用インソールは入れてしまえば、洗濯などの手間がかかりません。耐久性もあるので長い目で見ると経済的メリットがあります。また何より、かかとのアーチサポートやかかとのホールド、クッション性など、それぞれの機能において、よりしっかりと足をささえることができます。また、トップアスリートでは、機能性ソックスとサッカー用インソールを併用している選手も少なくないようです。
参考文献
- 『対策HANDBOOK スポーツをするジュニアへのアドバイス集』ZAMST
- 『サッカートラブル読本』ZAMST
この記事で紹介した商品
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- ザムスト Footcraft FOOTBALL STYLE
(インソール) - 高機能インソールの機能はそのままに、
サッカープレイヤーに向けた高機能インソール - 足の剛性を高め、ブレない軸に導き、グリップ力をもたらす。
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足の痛みについてより深く学びたい方へ
各痛みに関するドクターによる症状解説、トレーナーによる対処法解説がアーカイブ化されています。
※インソールの使用によりこれらの症状に効果があるわけではありません。
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- 足関節捻挫 / Ankle sprain
- 足関節捻挫(靱帯損傷)はスポーツによる急性外傷としては最も頻度が高く、かつ重症度の高い障害ですが、軽視され慢性化する場合が多いので注意を要します。
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- オスグッド病 (オスグッド・シュラッター病) / Osgood-Schlatter disease
- オスグッド病では、ジャンプ動作での膝屈伸時や、ダッシュやキック動作によって脛骨結節部が強く引っ張られ、同部がはがれたり炎症を起こしたりして痛みが発生する。
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- 足底腱膜炎 / Plantar fascitis
- 足底筋(腱)膜炎は、マラソンなどの競技者に多く見られる、ランニング動作の繰り返しによる障害で、足底部のオーバーユースを原因として発症しやすいものです。
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- ジョーンズ骨折 / Jones fracture
- ジョーンズ骨折は、ランニングやジャンプ動作による過度の体重負荷が、長時間、足部アーチに繰り返し加わることで発生するオーバーユースに起因するスポーツ障害です。金属疲労(金属板の折り曲げ運動)と同様に、繰り返しのストレスが中足骨に加わって起こります。また一般的な骨折とは発生原因が異なり自覚症状が出にくいので、見過ごされることがあります。