スポーツ中に足の外側が痛くなることはありませんか？ランニングやジャンプ動作による、過度の体重負荷を原因とする疲労骨折の可能性があります。今回は、近年サッカーやフットサルプレーヤーに多発しているジョーンズ骨折について考えてみましょう。

スパイクの性能や人工芝なども関係？

ジョーンズ骨折（第５中足骨疲労骨折）は、足の小指の骨を形成する第 5 中足骨の疲労骨折です。ランニングやジャンプ動作による過度の体重負荷が、長時間、足部アーチに繰り返し加わることで発生するオーバーユースに起因するスポーツ障害で、他の骨折と異なり自覚症状が出にくく、見過ごされることもあります。

中足骨疲労骨折は、サッカー、ラグビー、バレーボール、マラソンや長距離競技で起こりやすいケガですが、最近特にサッカーやフットサルで増えているのはなぜでしょう。

ジョーンズ骨折はアーチ部分への繰り返しの負荷が原因となります。特にサッカーのように横への動きが多いスポーツは足の外側に負荷がかかりやすいのです。さらに足への負荷は外部の環境などにより影響を受けることがあります。例えば、近年のサッカースパイクの性能向上などによりストップ動作がしやすい環境も、足の外側（第５中足骨）への負担が増え、ジョーンズ骨折増加の原因とも言われています。また人工芝のような固いグラウンドであることや、急激な練習量の増加も注意が必要です。

ジョーンズ骨折の予防に

Point 1疲労を蓄積させない

疲労骨折などのオーバーユースの障害を予防するには、疲労を蓄積しないことが重要です。足裏のマッサージなども効果的です。

ジョーンズ骨折予防トレーニング動画はこちら　ジョーンズ骨折

Point 2体形的な特徴をインソールでカバーする

足の形状などにより足裏全体で体重の衝撃を吸収して逃がすことが困難で、ある1点に負担が集中しそうな場合は、足の形状に合わせたインソールをシューズに入れて体圧を分散させることなどが予防につながります。

Point 3無理な運動はしない

急に激しい運動をしないことに加え、スポーツ障害の原因となりかねない、バイオメカニクス的に無理がある動きは早めに修正しましょう。

Point 4正しいサイズと足の特徴に合ったフットウェアを選ぶ

土と人工芝で異なるスパイクを用意することや、ランニングの時はランニングシューズを履くなど練習に合ったシューズを用意するのも良いでしょう。

例えばアジリティを高めるために、人工芝の上で切り返し動作を過度に繰り返しているような場合、足の疲労に注意しましょう。

スポーツインソールという選択肢

ジョーンズ骨折は足裏のアーチ部分への繰り返しの負荷が原因と述べましたが、ザムスト Footcraftの特徴の一つが、まさに足裏のアーチを強固にする機能です。つま先があがることで、足底腱膜が巻き上げられ、足裏のアーチが強固になる現象を「ウィンドラスメカニズム※」と呼びますが、Footcraftではこの状態を理想と考え、この形でアーチをサポートします。

またFootcraftの基本的な機能を踏襲し、サッカーならではの特徴を加えたFootcraft FOOTBALL STYLEは、幅やかさばりを抑えた設計で足とスパイクの一体感を高めます。さらにインソールの表面のトップコートには、優れたグリップ性能をもたらす素材を採用し素早い切り返しに導きます。

表面を触ってみるとすぐわかるグリップ性。スパイクの中でも足がブレず、足裏のフィット感が増す秘密はここにあります。

このグリップ性能と足裏のアーチを強固にする機能により、多くのプレーヤーは、足の負担軽減というメリットだけではなく、自身のパフォーマンスとして「切り返し」が良くなったという印象を得ているようです。

練習量をいたずらに増やすだけでなく、足の運び方やフットウエア、インソールなどを総合的に対策していくことは、ジョーンズ骨折などのリスクを低下させるだけでなく、結果的には切り返しの速さや、相手の反応についていけるアジリティを追求することにもつながりそうです。

記事監修・ドクター紹介

毛利 晃大先生

順天堂大学医学部卒業、日本救急医学会専門医、日本整形外科学会会員
日本医師会認定スポーツ医、日本バスケットボール協会スポーツ医学委員会所属ドクター