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足アーチ崩れによる足の変形|開張足・凹足・扁平足など

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足アーチ崩れによる足の変形|開張足・凹足・扁平足など

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このジャーナルでは、複数回にわたり足アーチの構造と、アーチが崩れることによる足のトラブルについて紹介してきました。今回はあらためてアーチに深く関わる足の変形についてまとめてみました。

足アーチとは

足アーチの役割とは?

足アーチは、ジン帯や筋・腱によって構成されたアーチ型をした足組みのことで、いわゆる土踏まずを形成しています。足アーチには、横アーチ、内側縦アーチ、外側縦アーチがあり、着地時において衝撃を吸収する機能を果たしています。この足アーチは直立歩行する人類の特徴であり、他の霊長類との差の一つとも言えます。

図:ひざ関節のしくみ
  • 横アーチ:足裏にある血管や神経などを圧迫から守る役割があります。またエネルギーを蓄えるバネのような役割を果たします。
  • 内側縦アーチ:いわゆる土踏まずを形成します。体重の分散や着地時の衝撃の吸収において、重要な役割を果たします。
  • 外側縦アーチ:足の小指に力を与え、歩行時に姿勢の安定を保つ機能があります。

ウィンドラスメカニズムとは?

足アーチには体重の分散や、衝撃の吸収以外にも歩きやすさをサポートする機能があります。それをウィンドラスメカニズム(ウィンドラス機構)と呼びます。ウィンドラスは「巻き上げ機」を意味しており、足アーチの機能がロープを巻き上げる機械のような役割をすることから名付けられました。

人が歩く時には①MTP関節(指先から数えて2番目の関節)部分が上に向き、②足底腱膜が巻き上げられるようにひっぱられます。その結果③弓が引き絞られるように足アーチが上昇します。これにより蹴り出し時に推進力が発揮され、体重移動が円滑になります。

アーチ崩れによる主な足の変形

足アーチは、歩く、走る、ジャンプする際の推進力のために重要な役割を果たしますが、先天異常、または不適切なシューズの着用や後天的なダメージにより、変形をすることがあります。変形が激しくなるとスポーツはもちろん日常生活にも影響が出てしまいます。

開張足とは

開張足は、横アーチがなくなり、中足骨(足の甲にある5本の細長い骨)が扇のように広がっている状態を指します。これにより、前足部への圧力が増大し、痛みを感じることが多く、皮膚が硬くなって厚みを増し、たこができることがあります。シューズがこの問題の一因とされ、特にヒールの高い靴は、足の重心を前にずらし、横アーチへの過度なストレスを引き起こします。また、開張足の人は、外反母趾になるリスクが増えます。

扁平足とは

扁平足は特に縦アーチが低下・消失し、足底が扁平した状態を指します。立っている時や歩いている時、かかとから親指の付け根まで、足のほとんど全てが地面につきます。扁平足は、年月が経つと、体重を支える際に痛みを引き起こすことがあります。また、スポーツをする上でも疲れやすくなると言われています。

外反足とは

外反足は直立して体重をかけた時に、内くるぶしが過剰に内側に倒れ込んだ状態です。この場合、着地時の衝撃吸収が不十分になります。扁平足に伴うことが多く、その場合、外反扁平足と呼ばれます。

凹足とは

凹足は、足のアーチが通常よりも高く、足の甲部分も高い状態を指します。このことをハイアーチとも称します。この状態では、足の指の根元部分に重さが集中し、結果として痛みやたこが生じやすくなります。また、凹足の場合、足アーチの柔軟性が低下するため、衝撃吸収がうまく行われない可能性が高まります。

このような足の変形は、いずれも痛みを引き起こし、スポーツや日常生活にも影響を及ぼす可能性があります。加えて足の変形は足部アライメントのバランスを崩す原因となり、膝、腰、胸・背中、首や肩にまで影響を与えることも懸念されます。

足部アライメントと膝の痛みの関係
https://www.zamst-online.jp/hpgen/HPB/entries/166.html

足の変形を進行させないために

足の変形に過度な心配は無用?

ただし、多少の変形は心配する必要はありません。全ての変形が問題を引き起こすわけではなく、実際、多くの人の足は少し変形しているものです。大抵の場合において大きな問題になることはありません。むしろ理想的な足の形を保っている人は稀です。ですから、足の個性として受け止めつつ、変形が過度に進行するのを防ぐために、足底筋のトレーニングをする、自分の足に合ったシューズを選ぶ、足アーチをサポートするインソールを使用するなど、以下に記した方法でケアすることを心がけましょう。

  • 足にあったシューズを選ぶ
  • 足底筋の強化を習慣づける(タオルギャザーや足指じゃんけんなど)
  • 足アーチサポート機能付きのインソールを活用する
    ※ご自分の足アーチの形状にあったインソールを選択する。
  • 下腿(ふくらはぎ)のストレッチングを行う。
  • 適正な体重を保つ。

足裏・足趾のトレーニング

 

下腿(ふくらはぎ)のストレッチング動画はこちら

 

参考文献

  • 『INSOLE GUIDEBOOK』ZAMST
  • 医療情報科学研究所 『病気がみえるvol.11 運動器・整形外科』メディックメディア
  • Chauhan HM, Taqi M. Anatomy, Bony Pelvis and Lower Limb: Arches of the Foot. [Updated 2022 Nov 9].
  • Bourne M, Talkad A, Varacallo M. Anatomy, Bony Pelvis and Lower Limb, Foot Fascia. [Updated 2023 Aug 14].
  • Cologne, Germany: Institute for Quality and Efficiency in Health Care (IQWiG); 2006-. Foot deformities. 2018 Jun 28.

記事監修・ドクター紹介

毛利 晃大先

毛利 晃大先生

順天堂大学医学部卒業、日本救急医学会専門医、日本整形外科学会会員
日本医師会認定スポーツ医、日本バスケットボール協会スポーツ医学委員会所属ドクター